よくあるご質問

目次

JBIFについて

GBIFとJBIFは何が違うのですか。

GBIF(地球規模生物多様性情報機構)は、地球上のあらゆる種類の生物に関するデータを誰でも、どこにでも、オープンアクセスで提供することを目的として、世界中の政府から資金提供されて設置された国際的なネットワークであり、研究のためのインフラストラクチャーです(GBIF.org (2022) What is GBIF? Available from https://www.gbif.org/ja/what-is-gbif [27 June 2022].より抜粋)。JBIFは、GBIF設立当初からGBIFの日本での拠点として活動してきたGBIF日本ノードでしたが、2021年6月に日本のGBIFへの参加形態が非公式な参加者であるオブザーバに変更されたことに伴い、2022年からは名称を日本生物多様性情報イニシアチブと改称し、GBIFに限らずさまざまな関連機関と連携し、生物多様性情報の公開と利用を進める活動を行っています。GBIFの詳細は GBIFについて、JBIFの詳細は JBIFについて をご覧ください。

GBIFにデータセットを登録したのに標本・観察データ検索システムにデータセットが表示されません。

標本・観察データ検索システム へのデータセットの登録は即時行われるわけではありません。GBIF.orgにデータセットが登録された後、標本・観察データ検索システムに登録するまではある程度の期間が空くことをご了承ください。

JBIFからGBIFにデータを登録しているのはどこの博物館ですか?

JBIFを介してGBIFにデータを登録している機関は、JBIF関連団体 で一覧をご覧いただけます。JBIF関連団体のページは一年に一度程度更新を行いますので、データセットの登録を行った機関であっても、登録時期によっては一覧に表示されていない場合もあります。

JBIFのロゴを使いたいのですが、使用ルールはありますか?

JBIFのロゴマークは、GBIF/JBIF関連活動の報告や研究発表のために使用する場合はご自由にご使用いただけます。詳細は ロゴマークについて をご覧ください。

S-Netについて教えてください。

S-Net(サイエンスミュージアムネット, https://science-net.kahaku.go.jp/ )は国内の自然史系博物館・研究機関の標本情報や学芸員・研究員情報が日本語で検索できるポータルサイトで、JBIFを構成する機関の一つである国立科学博物館(科博)が運営しています。

S-Netには国内の100を超える博物館・大学・研究機関が参加しており、参加機関から提供された自然史標本情報は、主に国内向けにS-Net上で公開されるとともに、英語の情報は科博のIPTサーバを経由してGBIFにも提供されています。また、自然史系の博物館・研究機関の「研究員・学芸員」の情報も検索できます。

学名を調べてもらえますか?

JBIFでは、学名の調査や同定などの活動は行っておりません。

博物館からはどんな標本情報が登録されていますか?

全国の博物館からの標本情報は主に国立科学博物館経由でGBIFに公開しています。GBIFで国立科学博物館が公開しているデータを検索していただくことで、全国の博物館の標本情報をご覧いただけます。GBIFで国立科学博物館(National Museum of Nature and Science, Japan)を検索する方法は "GBIFポータル チュートリアル" の "GBIFサイトの使い方-4. 出版者検索-" をご覧ください。

また、S-Net(サイエンスミュージアムネット)なら、同じ情報を日本語で検索可能です。

S-Netは こちら

S-Netについては をご覧ください。

JBIFからGBIFに登録しているデータにはどんなものがありますか?

データには主に標本データと観察データがあります。標本データは、博物館に所蔵されている生物標本の情報が登録されています。観察データは、省庁や研究所、研究者などが観察した生物の出現データで、環境省生物多様性センターの調査データ、日本海洋生物多様性情報連携センター(J-OBIS)からのデータや、論文として出版されているデータなどが登録されています。

JBIF経由でGBIFに登録しているデータを検索できる 標本・観察データ検索システム でデータを検索することができます。標本・観察データ検索システムでは、JBIFから公開しているデータセット情報を日本語で検索することが可能です。ただし、GBIFに登録したデータセットが標本・観察データ検索システムに反映されるまでに期間が空くこともありますのでご了承ください。


GBIFについて

GBIFで使われている学名や分類体系が不適当だと思われるので修正してほしい。

GBIFで使われている学名はGBIFバックボーンタクソノミーに基づいています(GBIFバックボーンタクソノミーについては をご覧ください)。GBIFで使われている学名や分類体系が不適当であると思われる場合、修正をご提案いただくには GBIF.org トップページ右上の吹き出し "Feedback and questions(フィードバックや質問)" から、GBIFのHelpdesk(ヘルプデスク)に直接ご連絡ください。フィードバックは こちらのページ でissuesとして管理されており、GBIFにどのようなフィードバックが寄せられているか確認することができます。例えば、種名追加リクエストとして このような フィードバックがあります。

※ 学名や分類体系の決定には他のデータベースでの体系も影響するため、必ずしも提案が受け入れられるわけではありません。また、提案が受け入れられたとしても、GBIFバックボーンタクソノミーの更新のタイミングなどの事情により、すぐには修正が行われないこともあります。

GBIFに登録されているのはどのようなデータですか?

GBIFでは、博物館に所蔵されている標本データや、モニタリング調査の結果などの観察データを生物のオカレンスデータとして公開しています。また、2021年頃から環境DNAに基づく調査結果も、オカレンスデータとして登録できるようになりました。

GBIFのAPIを使ってみたいのですが…

GBIFのAPIをご利用いただくには、GBIFの API Summary をご覧ください。JBIFサイトで公開している、日本から公開されている標本・観察データの統計情報をまとめた データ統計 のページはGBIF APIを利用して作成しています。

GBIFのデータはどのような研究に使われているのですか?

GBIFに登録されている数十億ものデータは、生物多様性保全、生態学、環境科学、進化生物学など様々な分野の研究に使われています。GBIFのデータを用いた研究については、ライブラリーサイエンスレビュー をご覧いただいたり、GBIF.orgで "Literature(文献)" を検索してください。"Literature(文献)" の検索方法については、GBIFポータル チュートリアル の "GBIFサイトの使い方-5. 資料検索-" をご覧ください。

JBIFから登録しているデータセットを使用した研究等の文献情報は、NBRP成果論文データベースである RRC (Research Resource Circulation) でご覧いただけます。

GBIFのデータを利用するには?

GBIFのデータは、だれでも、どこでも、自由に利用できます。ただし、データのダウンロード等ユーザー登録が必要な場合もあります。また、一部のデータは商用利用する場合に許可が必要(CC BY-NC)です。

必要なデータを検索することが利用の基本となります。GBIF.orgの検索方法のヒントは、GBIFポータル チュートリアル をご覧ください。

GBIFバックボーンタクソノミーって何?

GBIFバックボーンタクソノミーとは、GBIFで使用される学名の根拠となっているチェックリストです。カタログオブライフを始めとするいくつものチェックリストに登録されている学名を、各チェックリストの優先順位順に統合し、GBIFに登録される個々のデータの分類群を決定するために使用されています。

GBIF.orgにおいては、GBIFバックボーンタクソノミーと一致しない学名を持つデータには、学名欄にフラグが立てられます。実際にGBIFバックボーンタクソノミーに登録されている種の情報を知りたい場合は、こちら をご覧ください。


データ登録について

GBIFにデータを登録したいのですが…

JBIFでは、原則、機関・組織が所有するデータのみ受け付けております。データをお持ちの方は、データ登録支援 のフォームからJBIFにお問い合わせください。データ登録支援の流れについては データ登録までの流れ をご参照ください。

GBIFに登録するためにデータをまとめたいのですが、まとめ方が分かりません。

データ登録までの流れ に、データをまとめる際の流れが書かれていますので、ご参照ください。それでもわからない点については、データ登録支援 のフォームからJBIFにご連絡いただき、データ登録支援担当者にお尋ねください。

どんなデータを登録できますか?

GBIFには、博物館などに保存されている標本のデータや、動植物の分布調査の結果、環境DNAなどDNA由来のオカレンス情報などが登録されています。

※ JBIFでは、原則、機関・組織が所有するデータのみ受け付けております。

個人でもGBIFにデータを登録できますか?

JBIFでは、原則、機関・組織が所有するデータのみ受け付けております。

個人の方が所有しているデータでも、データペーパー等の論文として公表予定のものは受け付けと公開の支援をしております。

ご希望の方は データ登録支援 のフォームからお問い合わせください。

データペーパーについては をご覧ください。

以前私が登録したデータの内容を修正したいのですが…

すでにGBIFにデータセットを公開されていて、そのデータセット内の情報を修正したい場合は、データセット公開時の担当者にご連絡ください。担当者と連絡が取れない場合や担当者が不明の場合は、お問い合わせフォーム からお問い合わせください。


用語について

IPTって…?

IPT (Integrated Publication Toolkit) は、各データ出版者からGBIFへデータセットの登録を行う際に利用するツールです。JBIFでは、国立科学博物館と国立遺伝学研究所で運用しており、国立科学博物館のIPTからは標本データを、国立遺伝学研究所のIPTからは観察データを主に公開しています。

また、データ提供者がデータセットのDwC-A(ダーウィンコア・アーカイブ)を作成する際に利用することもできます。個人で利用する際の手順については、ライブラリー の "IPTに関する情報" から、"IPT2 (Integrated Publication Toolkit Ver.2) の基本操作ガイドー導入と個人利用ー" をご覧ください。

オカレンスデータって何ですか?

オカレンスデータとは、ある生物がある時間にある場所に存在した(あるいは存在しなかった)、というデータです。例えば、空を見上げて一羽の鳥を見つけたら、それは一つのオカレンスデータだと言えます。その鳥がなんという名前の鳥か(学名、一般名、分類など)、いつ見つけたのか(年月日、時間など)、どこにいたのか(国、緯度経度、標高など)などの情報をまとめて一つのオカレンスデータとし、GBIFへの登録を行います。

存在しなかったデータ(不在データ)の説明は をご覧ください。

ダーウィンコアというのは何ですか?

ダーウィンコア(Darwin Core, DwC)とは、生物多様性情報の標準データ項目です。

生物多様性情報を登録する際、情報の書き方がばらばらでは、うまく情報を整理し利用することが難しくなります。そのためGBIFへデータを登録する際は、ダーウィンコア標準データ項目を準拠してデータを準備します。例えば、学名関連情報を準備する場合、ダーウィンコア項目に kingdom phylum などの分類階級や、 scientificName scientificNameAuthorship など様々な項目があり、どのような内容を記載するかがそれぞれ定義されています。

ダーウィンコアに関する詳細や実際のデータ例は、データ登録までの流れデータ形式 をご覧ください。

GBIFで利用可能なダーウィンコア項目は、 GBIF Repository of Schemas をご覧ください。

データセットって何ですか?

データセットとは、あるテーマやプロジェクトごとのデータのまとまりです。例えば、国立科学博物館所蔵の維管束植物のデータをまとめた "Vascular plant specimens of National Museum of Nature and Science (TNS)" というデータセットや、環境省のモニタリングサイト1000プロジェクトの一つである里地調査における鳥類のデータをまとめた "Monitoring Sites 1000 Satoyama Birds" というデータセットなどがあります。

メタデータとは何ですか?

メタデータとは、データに関するデータのことです。GBIFやJBIFでは、ある生物がある場所で見つかった場合、その生物の学名や見つけた場所、緯度経度、発見した年月日など "ある生物の出現" をデータと呼び、データが含まれるデータセットの名称・利用する際のライセンス・問い合わせ先・所蔵機関やプロジェクト名などをまとめた「書誌情報」に相当するデータをメタデータと呼んでいます。

データ登録までの流れGBIFメタデータ でメタデータの登録項目や実際の登録例などをご覧いただけます。

ダーウィンコア・アーカイブとは何ですか?

GBIFにデータを登録する際、オカレンス情報のファイル、メタデータ情報のファイル、イベント情報のファイルなど、複数のファイルを組み合わせたものを準備し登録を行います。これら登録に必要なファイルをZIP形式でまとめたものをダーウィンコア・アーカイブと呼びます。

【総説・解説】生物多様性情報の標準データフォーマット Darwin Core Archive と生態学データに適合させる拡張形式 "Sample-based Data" にダーウィンコア・アーカイブに関する詳しい説明(特に生態学データなどのサンプリングイベントデータに関する詳しい説明)がありますので、ご覧ください。

データペーパーとは何ですか?

データペーパーは、研究論文とは異なり、データそのもののを公表することを目的とした新しい形態の論文です。最近では、多くの査読付き論文誌が、データペーパーのセクションを設けています。業績として扱いやすくすることでデータの公開を推進するとともに、チェック機構によりデータの質を担保することを目的としています。

生物多様性分野の場合、データペーパーの本文にはメタデータに相当する内容を記述し、データとともに投稿します。IPT には、データペーパーの本文の雛形を作成する機能があります。詳しくは本サイトの IPT2の基本操作ガイド の「データ公開(publish)とデータペーパー化」をご覧ください。

メタデータについては をご覧ください。

IPTについては をご覧ください。

オカレンスデータの"不在データ"とはどういうことですか?

生物がある時間ある場所に存在した場合それは在データであり、ある時間ある場所に存在しなかった場合それは不在データです。ある特定のターゲット種を研究調査していて、そのターゲット種がある時間ある場所に見られなかった場合などに不在データとして登録されます。


一般的な質問

見つけた生物の名前が知りたい。

JBIFでは、学名の調査や同定などの活動は行っておりません。

私の住んでいる町にどんな生き物がいるのか知りたい。

GBIF.orgでのオカレンス検索は、大陸単位・国単位でのフィルタリングが可能であり、都道府県名、市町村名での検索はできませんが、マップから地域を絞ることが可能です(2022年6月現在)。マップから地域を絞る方法については GBIFポータル チュートリアル の "GBIFサイトの使い方-1. オカレンス検索-" をご覧ください。

また、S-Netのデータには都道府県や市区町村が登録されているものがありますので、ご利用ください。ただし、古い情報が含まれる場合もありますのでご注意ください。

S-Netは こちら

S-Netについては をご覧ください。

生物多様性情報とは?

生物多様性情報については、GBIFについて をご覧ください。