ワークショップの趣旨
生物標本は生物多様性情報を支える物的証拠として重要です。 今日、情報技術の進歩によって標本の採集情報だけでなく標本のデジタル画像が 高精細かつ立体も含めて提供できるようになってきました。 また、種名の確定した標本画像は様々なWEB上のプラットフォームで配信されており、 蓄積した画像をもとに、AIを活用して種名を画像から自動判別することも出来つつあります。 デジタル技術の躍進は、生物標本の新しい利用の可能性を広げます。 たとえば、高精細な画像の提供は標本の貸し借りに伴う破損のリスクを低減します。 3Dデータの取得は、正確な複製の製造、拡大した学習教材の製作や、非破壊的な検討を可能にします。 また、得られたデータが他の分野と連携されることによって、新しい生物標本の活用の範囲が広がります。 今回のワークショップでは、標本のデジタル化によってもたらされる新展開に関係した話題をもとに、 デジタル化技術を活用した標本の高度活用の展望について、参加者も交えて議論したいと思います。
開催概要
- 日時:2020年1月25日(土) 13:00 - 16:30 (受付開始 12:30)
- 場所:国立科学博物館 上野本館 日本館講堂(2F)
プログラム
時間 | 演題 | 講演者(敬称略) | 所属 |
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13:30-13:20 | 開会あいさつ+話題提供 | 細矢 剛 | 国立科学博物館 |
13:20-13:45 | デジタル撮影の原理と実践コンテンツと画像解析に共用できる新しい標本撮影 | 堀内 保彦 | NPO法人フィールド |
13:45-14:05 | 植物標本のデジタル化と新たな整理法 | 高野 温子 | 兵庫県立人と自然の博物館 |
14:05-14:15 | 休 憩 | ||
14:15-14:35 | 淡水生物標本のCTスキャンニングとデジタル化に関する取り組み | 鹿野 雄一 | 九州大学 |
14:35-14:55 | フォトグラメトリーを用いた動物標本3Dモデル化とその活用 | 森 健人 | 科博・科学系博物館イノベーションセンター |
14:55-15:15 | AI技術を活用した種名検索とデジタルデータ活用 | 藤木 庄五郎 | 株式会社バイオーム |
15:15-15:30 | 休 憩 | ||
15:30-16:25 | パネルディスカッション | 三橋 弘宗 | 兵庫県立人と自然の博物館 |
16:25-16:30 | 閉会あいさつ | 伊藤 元己 | 東京大学 |
申し込み方法など
定員(対象)
80名(大学生以上をおすすめします)※専門的な内容を含みます。申し込み
国立科学博物館のホームページ 「イベントカレンダー」から1/25をクリックした先、 「1/25のイベント一覧」から、 21世紀の生物多様性研究ワークショップ「自然史標本のデジタル化と活用の最前線」に移動し、 「申込方法」の右欄にある「WEB」をクリックしてお申込みください。 (一か月前から受付開始、定員になり次第締め切り)参加費
通常入館料(一般・大学生630円、高校生以下・65歳以上無料)が必要です。 ※国立科学博物館大学パートナーシップ入会大学・学校の学生の皆様は学生証を提示していただければ、 無料で入館できます。問い合わせ先
s-net_info [at] kahaku.go.jp ([at]を@に変えてください)
主催:国立科学博物館/東京大学大学院総合文化研究科、共催:国立遺伝学研究所