昨今、博物館には、標本資料等のデジタル・アーカイブの構築とその公開が求められるようになり、自然史系博物館においても実際にさまざまな動きが見られます。その公開や連携のありかたについては模索段階にあり、デジタル・アーカイブをなぜ・どのように構築するのか、自然史系博物館として統一した見解が必要となりつつあります。
デジタル・アーカイブは、国内の自然史系博物館だけの話ではありません。各国あるいは国際的なプロジェクトによって自然史標本資料の画像を含めたデータ公開や利活用が進んでおりますし、自然史系以外のプロジェクトも数多くあります。さまざまな分野の先駆的な試みは、自然史系博物館分野での今後の意思決定に重要な示唆を与えてくれます。
そこで、今回の研究会では、前回に引き続きデジタル・アーカイブの構築を取り上げます。前半では、2024年9月に沖縄で開催された生物多様性情報分野の国際会合(SPNCH-TDWG 2024)をはじめ、国内外の様々な分野での情勢を取り上げます。後半では、館内での実務に焦点を当て、デジタル・アーカイブの館内における活用や、サイエンスミュージアムネット(S-Net)を含めたデジタル・アーカイブの構築と公開に焦点を当てます。これらの情勢や意識を共有した上で、デジタル・アーカイブ構築の今後の方針について議論する場にしたいと思います。
開催概要
- 日時:2025年2月23日(日) 13:00 - 16:30
- 場所:大阪市立自然史博物館 講堂
(〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23 / https://omnh.jp/ )
および オンライン(Zoom使用) - 講師:
神保 宇嗣・柿添 翔太郎・太田 藍乃(国立科学博物館 標本資料センター)
佐久間 大輔(大阪市立自然史博物館)
海老原 淳(国立科学博物館 植物研究部)
高田 祐一(奈良文化財研究所)
大西 亘(神奈川県立生命の星地球博物館)
内容
演題 | 講演者(敬称略) | 所属 |
---|---|---|
諸注意・趣旨説明 | 神保 宇嗣 | 国立科学博物館 標本資料センター |
デジタル拡張標本の動きと世界動向 | 佐久間 大輔 | 大阪市立自然史博物館 |
SPNHC-TDWG現地参加レポート!世界の画像収集・活用の最前線 | 柿添 翔太郎・太田 藍乃 | 国立科学博物館 標本資料センター |
文化財分野においていかにデータ公開を進めているか | 高田 祐一 | 奈良文化財研究所 |
画像アーカイブで内部業務を効率化する | 海老原 淳 | 国立科学博物館 植物研究部 |
画像を公開していくためには何が必要か - I. 学術情報流通における博物館の役割 | 大西 亘 | 神奈川県立生命の星地球博物館 |
画像を公開していくためには何が必要か - II. S-Net を利用した画像公開に向けた課題 | 神保 宇嗣 | 国立科学博物館 標本資料センター |
パネルディスカッション | ||
閉会挨拶 | 西日本自然史系博物館ネットワーク |
申し込み方法など
申し込み方法
ご参加いただくには、事前の申込みが必要です。下記サイトへアクセスし、必要情報をご記入ください。
https://forms.gle/FxEPBcRRkHwrGs8HA
※ 受付後、前日までにはZoomのURLをお知らせします。申し込み締め切り
2025年2月17日(月)24時定員
大阪市立自然史博物館講堂での参加-定員170名
オンライン参加-定員200名程度参加費
本研究会への参加は無料です。
大阪市立自然史博物館講堂から参加される場合には入館料として別途300円が必要になります。
https://science-net.kahaku.go.jp/app/page/activity.html#!#studygroup
本件に関する連絡先
神保 宇嗣・太田 藍乃・柿添 翔太郎・江守 知保
電話:029-853-8277
E-mail:s-net_info [at] kahaku.go.jp ([at]を@に変えてください)
共催:大阪市立自然史博物館
協力:NPO法人 西日本自然史系博物館ネットワーク